葬儀の際に選ぶ花は、お式が仕事相手のものか、それとも親族や親戚のお式かで若干変わってきます。葬式の花は白くて棘のない大型のものが一般的です。ユリやダリアや蘭がほとんどです。同じ白でもカーネーションやかすみ草はほとんど見ませんし、薔薇も「トゲがある」ものは敬遠されるようでほとんど見かけません。さて、上司など、仕事相手のお式ですと、選ぶ花一つで出世にも響く場合があります。鼻息荒くセンスをこじらせて選んだところで「調和を乱している」「出過ぎた真似」だとみなされると周囲から反感を買います。
一方、実父や実母といった、親族や親戚などの身内のお式でしたら、どんな種類を選んでも咎められません。遠慮する必要はありません。ただし、度を越えてしまうと、やはり「調和を乱している」「出過ぎた真似」だとみなされてしまい、周囲から反感を買ってしまいます。貴方自身が、既に小説家や芸能人として名を馳せている人物であったり、家族経営の企業で、社長兼父親が亡くなった場合などですと、独特の雰囲気があるかもしれません。いずれにせよ誰か一人が出しゃばって、雰囲気を著しく損なうことをしようとすると、とたんに劣勢になります。
自分の親や、会社や、配偶者の時に失敗をしたくないのであれば、一般にも開放されている有名人、著名人の葬儀、告別式、お別れ会の類に「練習」として参列してみるのも手です。ちなみに「ロックミュージシャンお別れ会」だけは真似をしてはいけません。紳士淑女に当てはめようとしても全く参考になりませんのであしからず。ロックミュージシャンのお式で運営が四苦八苦するのは「おっかけ」「火事場泥棒」への対応です。黒のゴシックロリータファッションで大騒ぎし、霊柩車を集団で追いかけ、一般道路を混乱に陥れる女性ファンの群れ、鎮めるだけでも一苦労です。